今回は芥川龍之介の読む順番について紹介していきます。 合わせてまんがも紹介します。
芥川龍之介
(1892-1927)東京生れ。東京帝大英文科卒。在学中から創作を始め、短編「鼻」が夏目漱石の激賞を受ける。
著者セントラル
その後今昔物語などから材を取った王朝もの「羅生門」「芋粥」「藪の中」、中国の説話によった童話「杜子春」などを次々と発表、大正文壇の寵児となる。西欧の短編小説の手法・様式を完全に身に付け、東西の文献資料に材を仰ぎながら、自身の主題を見事に小説化した傑作を多数発表。1925(大正14)年頃より体調がすぐれず、「唯ぼんやりした不安」のなか、薬物自殺。「歯車」「或阿呆の一生」などの遺稿が遺された。
- 【芥川龍之介×読む順番】小説とその他と全作品集めました【まんが有り】
- 【1914年】老年
- 【1915年】羅生門(まんが有り)
- 【1916年】鼻(まんが有り)
- 【1916年】芋粥(まんが有り)
- 【1916年】手巾
- 【1916年】煙草と悪魔
- 【1917年】さまよえる猶太人
- 【1917年】戯作三昧
- 【1917年】運
- 【1917年】道祖問答
- 【1917年】偸盗
- 【1918年】蜘蛛の糸(まんが有り)
- 【1918年】地獄変(まんが有り)
- 【1918年】邪宗門
- 【1918年】奉教人の死
- 【1918年】枯野抄
- 【1918年】るしへる
- 【1919年】きりしとほろ上人伝
- 【1919年】魔術
- 【1919年】蜜柑
- 【1920年】舞踏会
- 【1920年】秋
- 【1920年】杜子春
- 【1920年】アグニの神
- 【1922年】藪の中(まんが有り)
- 【1922年】神神の微笑
- 【1922年】将軍
- 【1922年】報恩記
- 【1922年】三つの宝
- 【1922年】トロツコ
- 【1922年】魚河岸
- 【1922年】おぎん
- 【1922年】仙人
- 【1922年】六の宮の姫君
- 【1923年】侏儒の言葉
- 【1923年】猿蟹合戦
- 【1923年】雛
- 【1923年】おしの
- 【1923年】保吉の手帳から
- 【1923年】白
- 【1923年】あばばばば
- 【1924年】一塊の土
- 【1924年】桃太郎
- 【1925年】大導寺信輔の半生
- 【1925年】点鬼簿
- 【1927年】河童(まんが有り)
- 【1927年】誘惑
- 【1927年】蜃気楼
- 【1927年】浅草公園
- 【1927年】文芸的な、余りに文芸的な
- 【1927年】歯車
- 【1927年】或阿呆の一生(まんが有り)
- 【1927年】西方の人
- 【1927年】続西方の人
【芥川龍之介×読む順番】小説とその他と全作品集めました【まんが有り】

芥川龍之介の全作品を刊行順に紹介します。
【1914年】老年

老年
大正期に活躍した「新思潮派」の作家、芥川竜之介の初期短編小説。初出は「新思潮」[1914(大正3)年]、署名は「柳川龍之介」。単行本未収録であり、「芥川龍之介全集」第1巻に収録された。橋場の茶式居酒屋「玉川軒」に集まった御隠居たちの話。執筆時芥川二十二歳、処女作とされる。吉田精一は優れた技巧はあるが老人の描写が描き切れていないと評した。(Amazonより)
【1915年】羅生門(まんが有り)

羅生門
大正期に活躍した「新思潮派」の作家、芥川竜之介の代表的な短編小説。初出は「帝国文学」[1915(大正4)年]。短編集「羅生門」[阿蘭陀書房、1917(大正6)年]に収録。羅生門の下に佇んでいる「下人」が死体から髪を抜き取っている「老婆」と出会う話。芥川文学の原点として注目されており、高校国語教科書に現在も採用されている。原典は「今昔物語集」巻二十九第十八とされる。(Amazonより)
まんがで読む

羅生門 ─まんがで読破─
天災や飢餓に苦しむ平安時代の京都。都のシンボル羅生門にも盗人が住み、死人が捨てられ荒廃していた。屋敷をリストラされ路頭に迷う使用人が、死人の髪の毛を盗む老婆と出会い、生きるための手段を模索する表題作「羅生門」。その他、大正文壇の寵児が今昔物語を題材に描いた「王朝もの」と呼ばれる作品全3編を漫画化。(「BOOK」データベースより)
【1916年】鼻(まんが有り)

鼻
大正期に活躍した「新思潮派」の作家、芥川竜之介の代表的な短編小説。初出は「新思潮」[1916(大正5)年]。「鼻」[春陽堂、1918(大正7)年]に収録。原話は「今昔物語集」巻第二十八「池尾禅珍内供鼻語」第二十。長すぎる鼻を気にしている「禅智内供」がどうにかして鼻を短くしようと奮闘する話。執筆当時、久米正雄に高く評価を受けた。(Amazonより)
まんがで読む

蜘蛛の糸・鼻・芋粥 (ホーム社 MANGA BUNGOシリーズ) (ホーム社漫画文庫)
天から降りた救いの糸。登るのは自分一人か?愛とエゴを描き、人間心理の機微を暴いた鬼才・芥川の真骨頂『蜘蛛の糸』。『鼻』『芋粥』も収録。(「BOOK」データベースより)
【1916年】芋粥(まんが有り)

芋粥
大正期に活躍した「新思潮派」の作家、芥川竜之介の代表的な短編小説。初出は「新小説」[春陽堂書店、1916(大正5)年]。短編集「羅生門」[阿蘭陀書房、1917(大正6)年]に収録。摂政藤原基経に仕える五位「某」は、芋粥に異常な執着を持っていた。典拠は「今昔物語集」巻第十六「利仁将軍若時従京敦賀将行五位語第十七」および「宇治拾遺物語」巻第一「一八利仁薯芋粥の事」。芥川の本格的な文壇デビュー作である。(Amazonより)
まんがで読む

蜘蛛の糸・鼻・芋粥 (ホーム社 MANGA BUNGOシリーズ) (ホーム社漫画文庫)
天から降りた救いの糸。登るのは自分一人か?愛とエゴを描き、人間心理の機微を暴いた鬼才・芥川の真骨頂『蜘蛛の糸』。『鼻』『芋粥』も収録。(「BOOK」データベースより)
【1916年】手巾

手巾
大正期に活躍した「新思潮派」の作家、芥川竜之介の短編小説。初出は「中央公論」[1916(大正5)年]。短編集「羅生門」[阿蘭陀書房、1917(大正6)年]に収録。東京帝国大学教授「長谷川謹造」は精神文化が堕落した日本の現状を憂いていた。息子を亡くした教え子「西山篤子」は、平静を装いつつテーブルの下で手巾を握りしめる話。作品の題材は久米正雄が提供したものである。(Amazonより)
【1916年】煙草と悪魔

煙草と悪魔
大正期に活躍した「新思潮派」の作家、芥川竜之介の短編小説。初出は「新思潮」[1916(大正5)年]初出時の表題は「煙草 西川英次郎氏に献ず」。短編集「煙草と悪魔」[新潮社、1917(大正6)年]に収録。フランシス・ザヴィエルについてきた悪魔は、布教が進まず切支丹の信者のいない日本ですることがなく「伊留満」に化けて、煙草畑の園芸をして暇を潰す。結果、日本で煙草が普及する。(Amazonより)
【1917年】さまよえる猶太人

さまよえる猶太人
大正期に活躍した「新思潮派」の作家、芥川竜之介の短編小説。初出は「新潮」[1917(大正6)年]。短編集「煙草と悪魔」[新潮社、1917(大正6)年]に収録。キリスト教圏の国ならどこにでも伝わるという、さまよえるユダヤ人の伝説についての話。いわゆる〈切支丹もの〉の第一作「煙草と悪魔」での「伝説」設定、「尾形了斎覚え書」の書簡体を経て、虚構の写本と実在の文献を混ぜる手法を編み出している。(Amazonより)
【1917年】戯作三昧

戯作三昧
大正期に活躍した「新思潮派」の作家、芥川竜之介の短編小説。初出は「大阪毎日新聞」[1917(大正6)年]。短編集「傀儡師」[新潮社、1919(大正8)年]に収録。芥川の初の新聞連載小説である。饗庭篁村編「馬琴日記鈔」[文会堂書店、1911(明治44)年]を素材として1831(天保2)年9月の滝川馬琴の一日を描いた作品。馬琴に仮託しながら芥川自身の創作への心情を語っている。(Amazonより)
【1917年】運

運
大正期に活躍した「新思潮派」の作家、芥川竜之介の短編小説。初出は「文章世界」[博文館、1917(大正6)年]。短編集「羅生門」[阿蘭陀書房、1917(大正6)年]に収録。「鼻」[春陽堂、1918(大正7)年]に収録される際、陶器師の口調が「です」から「ございます」に改められた。若い女がお告げにしたがって盗人の妻になる。執筆時期は漱石の死前後であり、漱石との出会いと別れを描いた作品とされている。(Amazonより)
【1917年】道祖問答

道祖問答
大正期に活躍した「新思潮派」の作家、芥川竜之介の短編小説。初出は「大阪朝日新聞」夕刊[1917(大正6)年]。短編集「煙草と悪魔」[新潮社、1917(大正6)年]に収録。「道命阿闍梨」が「和泉式部」と同衾した後読経をすると、道祖神が感謝しつつ聞きに来る話。「宇治拾遺物語」巻一「道命阿闍梨於和泉式部許読経、五条道祖神聴聞事」を典拠としている。(Amazonより)
【1917年】偸盗

偸盗
大正期に活躍した「新思潮派」の作家、芥川竜之介の短編小説。初出は「中央公論」[1917(大正6)年]。単行本未収録であり、「芥川龍之介全集」第二巻に収録された。盗賊になった醜い片目の「太郎」と美しい「次郎」が、兄弟ながら恋のライバルとして思い悩む話。同時代評には肯定的なものも見られるのだが、芥川自身の評価は低い。(Amazonより)
【1918年】蜘蛛の糸(まんが有り)

蜘蛛の糸
大正期に活躍した「新思潮派」の作家、芥川竜之介の代表的な短編小説。初出は「赤い鳥」[鈴木三重吉主宰、1918(大正7)年]。短編集「傀儡師」[新潮社、1919(大正8)年]に収録。全3章。地獄に堕ちた男が以前蜘蛛を助けたことでお釈迦様が救済の蜘蛛の糸を男に垂らす。「赤い鳥」掲載時は鈴木の添削によるもので、全集収録時は添削前の原稿が収録された。現在も評価の高い作品。
まんがで読む

蜘蛛の糸・鼻・芋粥 (ホーム社 MANGA BUNGOシリーズ) (ホーム社漫画文庫)
天から降りた救いの糸。登るのは自分一人か?愛とエゴを描き、人間心理の機微を暴いた鬼才・芥川の真骨頂『蜘蛛の糸』。『鼻』『芋粥』も収録。(「BOOK」データベースより)
【1918年】地獄変(まんが有り)

地獄変
大正期に活躍した「新思潮派」の作家、芥川竜之介の代表的な小説。初出は「大阪毎日新聞」および「東京日日新聞」[1918(大正7)年]。短編集「傀儡師」[新潮社、1919(大正8)年]に収録。「堀川の大殿」の地獄変の屏風への執着を描いた話。本朝随一の絵師「良秀」に屏風を描かせるが、モデルにした焼け落ちる車の中には「良秀」の娘が乗せられた。(Amazonより)
まんがで読む

マンガで読む名作 地獄変・河童
時は平安時代。異常の天才絵師・良秀は、大殿様に頼まれた地獄の屏風絵が描けずに苦しんでいた。遂には、業火に焼かれ悶え苦しむ女の姿を、実際に見たいと望む良秀。そこで大殿様は…。芸術至上主義を凄絶に描いた『地獄変』と、人間社会を痛烈に批判した最晩年の代表作『河童』をあわせて漫画化。(「BOOK」データベースより)
【1918年】邪宗門

邪宗門
大正期に活躍した「新思潮派」の作家、芥川竜之介の代表的な小説。初出は「大阪毎日新聞」および「東京日日新聞」[1918(大正7)年]。「邪宗門」[春陽堂、1922(大正11)年]に収録。未完である。「地獄変」で語られた「堀川の大殿」の死後、「若殿」が生涯で唯一の不思議な出来事に出会う話だが、摩利の教を説く異形の「沙門」と「若殿」の対面の場面は描かれないままとなった。(Amazonより)
【1918年】奉教人の死

奉教人の死
大正期に活躍した「新思潮派」の作家、芥川竜之介の短編小説。初出は「三田文学」[1918(大正7)年]。短編集「傀儡師」[新潮社、1919(大正8)年]に収録。新村出「南蛮記」[東亜書房、1915(大正4)年]を元にした2つのエピグラフがあり、2章編成。「さんた・るちや」寺院の少年「ろおれんぞ」について語るキリシタンものの一作品であるが、芥川作品の五指に入るという評価もある。(Amazonより)
【1918年】枯野抄

枯野抄
大正期に活躍した「新思潮派」の作家、芥川竜之介の短編小説。初出は「新小説」[春陽堂書店、1918(大正7)年]。短編集「傀儡師」[新潮社、1919(大正8)年]に収録。俳聖「松尾芭蕉」の生涯を描いた作品。偉大な師の最期に直面した弟子たちの心情を描いている。芭蕉の死の場面には、芥川の師である夏目漱石の死が投影されているといわれている。(Amazonより)
【1918年】るしへる

るしへる
大正期に活躍した「新思潮派」の作家、芥川竜之介の短編小説。初出は「雄弁」[大日本雄弁会、1918(大正7)年]。短編集「傀儡師」[新潮社、1919(大正8)年]に収録。「余」が天主教を弁難した書物「破提宇子」の異本第三段、天使「るしへる」が天戒を破る話を紹介する。「奉教人の死」に続いて発表された、芥川の〈切支丹もの〉の短編であるが、前作より力がこもっていないとして評価は低い。(Amazonより)
【1919年】きりしとほろ上人伝

きりしとほろ上人伝
大正期に活躍した「新思潮派」の作家、芥川竜之介の短編小説。初出は「新小説」[春陽堂書店、1919(大正8)年]。短編集「影燈籠」[春陽堂、1920(大正9)年]に収録。「しりあ」国の大名「れぷろぼす」が悪魔以上の存在である「えす・きりしと」を知り、名を「きりしとほろ」と改める。芥川が「伊曾保物語」に倣って書いた物語。(Amazonより)
【1919年】魔術

魔術
大正期に活躍した「新思潮派」の作家、芥川竜之介の童話。初出は「赤い鳥」[鈴木三重吉主宰、1920(大正9)年]。短編集「影燈籠」[春陽堂、1920(大正9)年]に収録。ある晩「私」が人力車で大森の外れに住むインド人「マティラム・ミスラ」を訪ねる。「マティラム・ミスラ」は婆羅門の秘法を学ぶ魔術の大家だった。昔話の話形、〈魔法昔話〉に諷刺をいれた物語。(Amazonより)
【1919年】蜜柑

蜜柑
大正期に活躍した「新思潮派」の作家、芥川竜之介の短編小説。初出は「新潮」[1919(大正8)年]に全2章構成の「私の出遇つた事」の「一」として掲載。短編集「影燈籠」[春陽堂、1920(大正9)年]に収録された際は、「二 沼地」とそれぞれ独立した作品として扱われた。小学校の国語教材としても使われている。横須賀から電車に乗り合わせた少女が窓から弟らに蜜柑を投げる話。(Amazonより)
【1920年】舞踏会

舞踏会
大正期に活躍した「新思潮派」の作家、芥川竜之介の短編小説。初出は「新潮」[1920(大正9)年]。「夜来の花」[新潮社、1921(大正10)年]などに収録されている。「一」は初めて鹿鳴館の舞踏会に出る「明子」と将校の話、「二」は年老いた「明子」がH老夫人として登場する話。「二」の老夫人の行動の読解については読みが分かれるところである。(Amazonより)
【1920年】秋

秋
大正期に活躍した「新思潮派」の作家、芥川竜之介の短編小説。初出は「中央公論」[1920(大正9)年]。初刊は「夜来の花」[新潮社、1921(大正10)年]。従兄で作家志望の「俊吉」と結婚するはずだった才媛の「信子」は別の青年と結婚し、妹の「照子」と「俊吉」が結婚する。「信子」は自らの寂しさを秋と思う。芥川の作風の新境地として評価された現代小説。(Amazonより)
【1920年】杜子春

杜子春
大正期に活躍した「新思潮派」の作家、芥川竜之介の代表的な童話。初出は「赤い鳥」[鈴木三重吉主宰、1920(大正9)年]。短編集「夜来の花」[新潮社、1921(大正10)年]に収録。親の財産を使い果たした青年「杜子春」の前に老人が現れ、老人の指示通りに穴を掘ると大金が見つかる。その後も老人は度々現れる。原典は鄭還古「杜子春伝」。教育教材としても多く論じられてきた。(Amazonより)
【1920年】アグニの神

アグニの神
大正期に活躍した「新思潮派」の作家、芥川竜之介の小説。初出は「赤い鳥」[鈴木三重吉主宰、1921(大正10)年1月、2月]。短編集「夜来の花」[新潮社、1921(大正10)年]に収録された。上海で誘拐された日本領事の娘「妙子」を救うため、「遠藤」はアグニの神を「妙子」に交霊させて事態を好転させようとする。上海が危険な街だという認識が芥川にあった頃の作品。(Amazonより)
【1922年】藪の中(まんが有り)

藪の中
大正期に活躍した「新思潮派」の作家、芥川竜之介の代表的な短編小説。初出は「新潮」[1922(大正11)年]。短編集「将軍」[新潮社、1922(大正11)年]に収録。検非違使の尋問に答えた旅法師らの供述と当事者である「多襄丸」の陳述など、複数の人間の証言からなる形式で殺人事件の真相にせまる物語。「今昔物語集」巻二十九第二十三「具妻行丹波国男 於大江山被縛語」を原典とする。発表当時から現在まで実に多くの関心を寄せられているが謎の多い名作。(Amazonより)
まんがで読む

地獄変・羅生門・藪の中 (マンガでBUNGAKU)
平安時代、天下一の腕前だが、恥知らずで高慢な良秀という絵師がいた。良秀は権勢を誇る堀川の大殿から地獄変の屏風を描くように命じられるが、実際に見たものしか描けないと言う。良秀は地獄を描くために、あることを望む―。暴かれる人間の本性。ほんとうに悪いのは誰だ?3つの物語の結末。マンガでイッキ読み!(「BOOK」データベースより)
【1922年】神神の微笑

神神の微笑
大正期に活躍した「新思潮派」の作家、芥川竜之介の小説。初出は「新小説」[春陽堂書店、1922(大正11)年]、初出時の題名は「神々の微笑」。「春服」[春陽堂、1923(大正12)年]に収録。初刊収録時に結末付近が大幅に削除された。日本から逃れたいと思う気持ちを反省する神父「オルガンテイノ」が不思議な力で風土に潜む霊と戦う決意をする。(Amazonより)
【1922年】将軍

将軍
大正期に活躍した「新思潮派」の作家、芥川竜之介の小説。初出は「改造」[1922(大正11)年]。「将軍」[新潮社、1922(大正11)年]に収録、「沙羅の花」[改造社、1922(大正11)年]に収録された時は著者の自序が付された。全4章で構成されており、日露戦争の旅順総攻撃の話から始まり、戦争から10年後、「N将軍」の部下「中村少将」とその息子である「青年」の話までが描かれる。「N将軍」のモデルは乃木希典。(Amazonより)
【1922年】報恩記

報恩記
大正期に活躍した「新思潮派」の作家、芥川竜之介の短編小説。初出は「中央公論」[1922(大正11)年]。「春服」[春陽堂、1923(大正12)年]に収録された。大泥棒の「阿媽港甚内」の話、元船頭「北条屋弥三右衛門」の話、「北条屋弥三右衛門」の倅でキリシタンの「ぽうろ」弥三郎の話の3話で構成されている。あまり論じられない作品だが、この三極構成に注目できるとする論もある。(Amazonより)
【1922年】三つの宝

三つの宝
大正期に活躍した「新思潮派」の作家、芥川竜之介の童話劇。初出は「良婦之友」[1922(大正11)年]、初出時の表題は「童話劇 三つの宝(田中良画)」。短編集「春服」[春陽堂、1923(大正12)年]に収録。3人の盗人が千里を飛ぶ長靴と姿が消えるマントルと鉄が切れる剣を取り合って争う中、王子がやってきて宝と交換し仲裁に入る。芥川が書いた唯一の童話劇。(Amazonより)
【1922年】トロツコ

トロッコ
大正期に活躍した「新思潮派」の作家、芥川竜之介の代表的な小説。初出は「大観」[1922(大正11)年]。短編集「春服」[春陽堂、1923(大正12)年]に収録された。「良平」が8歳の時小田原熱海間に敷かれた鉄道工事用のトロッコをめぐる物語。力石平蔵から受けた原稿から作品が完成したとされる。鉄道論なども含め、多くの評価軸が存在する作品である。(Amazonより)
【1922年】魚河岸

魚河岸
大正期に活躍した「新思潮派」の作家、芥川竜之介の短編小説。初出は「婦人公論」[中央公論社、1922(大正11)年]、大見出しに「納涼台上の話」とあり岡本綺堂らと共に掲載。短編集「黄雀風」[新潮社、1924(大正13)年]に収録。春の夜に「保吉」の身辺で起こった出来事を綴った小品。単行本収録時、実話という但書の削除他、「わたし」を「保吉」に改めており、随筆から小説へと扱いが変化した。ここから「保吉」をほぼ自身と見る芥川の意識が論じられている。(Amazonより)
【1922年】おぎん

おぎん
大正期に活躍した「新思潮派」の作家、芥川竜之介の短編小説。初出は「中央公論」[1922(大正11)年]。短編集「春服」[春陽堂、1923(大正12)年]に収録。元和もしくは寛永、「天主教」が弾圧されていた頃の「おぎん」という童女の話。「おぎん」は隠れ切支丹の養父から洗礼を受け「まりや」という名を与えられていたが、やがて責め苦を受ける運命になる。(Amazonより)
【1922年】仙人

仙人
大正期に活躍した「新思潮派」の作家、芥川竜之介の短編小説。初出は「新思潮」[1916(大正5)年]。単行本未収録であり、「芥川龍之介全集」第1巻に収録された。「サンデー毎日」掲載の同題「仙人」や草稿「仙人」とは別作品。鼠の芸を生業にしている「李小二」と仙人の出会いを描いた話。典拠はアナトール=フランス「聖母の軽業師」であり、前半の展開はほぼ同じ。(Amazonより)
【1922年】六の宮の姫君

六の宮の姫君
大正期に活躍した「新思潮派」の作家、芥川竜之介の代表的な短編小説。初出は総合雑誌「表現」[1922(大正11)年]。短編集「春服」[春陽堂、1923(大正12)年]に収録。古い宮腹の生まれであった「六の宮の姫君」の話。「今昔物語集」を題材とした最後の作品とされ、芥川の説話文学の到達点と評価が高い。(Amazonより)
【1923年】侏儒の言葉

侏儒の言葉
大正期に活躍した「新思潮派」の作家、芥川竜之介の後期の随筆。初出は「文藝春秋」[1923(大正12)年~1925(大正14)年、1927(昭和2)年]。芥川没後、随筆評論集「侏儒の言葉」[文藝評論社、1927(昭和2)年]に収録された。定稿の他、遺稿・草稿とがある。皮肉めいた口調で、芸術論や文学論、政治観などが綴られており、芥川の思想の変遷と共に内容は実に多岐にわたる。(Amazonより)
【1923年】猿蟹合戦

猿蟹合戦
大正期に活躍した「新思潮派」の作家、芥川竜之介の短編小説。初出は「婦人公論」[中央公論社、1923(大正12)年]。単行本未収録であり、「芥川龍之介全集」第9巻に収録された。いわゆる古典名作「猿蟹合戦」の後日談であり、猿の悪意は証拠不十分、蟹の仇討行為は死刑に値するとして処刑され、死刑後の蟹の家庭は崩壊するというパロディ作品になっている。(Amazonより)
【1923年】雛

雛
大正期に活躍した「新思潮派」の作家、芥川竜之介の短編小説。初出は「中央公論」[1923(大正12)年]。短編集「黄雀風」[新潮社、1924(大正13)年]に収録。エピグラフに「箱を出る顔忘れめや雛二対 蕪村」が置かれており、本文は「お鶴」が少女時代を語る形になっている。異なる語りの階層を重ねたテクスト構造として評価がある。(Amazonより)
【1923年】おしの

おしの
大正期に活躍した「新思潮派」の作家、芥川竜之介の小説。初出は「中央公論」[1923(大正12)年]。短編集「黄雀風」[新潮社、1924(大正13)年]に収録。南蛮寺の神父が祈祷していると「おしの」が大病の倅「新之丞」を助けてほしいと駆け込んでくる。キリスト教に関しても武士道に関してもリアリティに欠けた内容との評がある。(Amazonより)
【1923年】保吉の手帳から

保吉の手帳から
大正期に活躍した「新思潮派」の作家、芥川竜之介の短編小説。初出は「改造」[1923(大正12)年]、初出時の表題は「保吉の手帳」。短編集「黄雀風」[新潮社、1924(大正13)年]に収録された。5つの小品から成り、英語教師「保吉」の同僚である好々爺たちとの出来事など、日々の体験を描いている。いわゆる〈保吉もの〉のひとつ。(Amazonより)
【1923年】白

白
大正期に活躍した「新思潮派」の作家、芥川竜之介の短編小説。初出は「女性改造」[改造社、1923(大正12)年]。「三つの宝」[改造社、1928(昭和3)年]に収録。白い犬の「白」はある日犬殺しに出会い、仲良しの「黒君」が捕まりそうになっているのを目撃するが、臆病なため逃げる。その後「白」は数奇な運命を辿っていく。芥川が残した8篇の童話の中で最高傑作と位置づけされている。(Amazonより)
【1923年】あばばばば

あばばばば
大正期に活躍した「新思潮派」の作家、芥川竜之介の代表的な短編小説。初出は「中央公論」[1923(大正12)年]。初出時は副題に「―保吉の手帳の一部―」とある。初刊は「黄雀風」[新潮社、1924(大正13)年]で、収録時に副題が削除されている。「保吉」がいつも煙草を買いに行く店で若い女が店番をしている話。いわゆる〈保吉もの〉の作品であるが、同時代評は不評であった。(Amazonより)
【1924年】一塊の土

一塊の土
大正期に活躍した「新思潮派」の作家、芥川竜之介の短編小説。初出は「新潮」[1924(大正13)年]。短編集「黄雀風」[新潮社、1924(大正13)年]に収録。息子の「仁太郎」を亡くし、その妻の「お民」と孫の「広次」が母「お住」に残された。「お住」の複雑な心情を中心に描いていく農民小説。正宗白鳥が非常に高く評価した。(Amazonより)
【1924年】桃太郎

桃太郎
大正期に活躍した「新思潮派」の作家、芥川竜之介の後期の小説。初出は「サンデー毎日」臨時増刊[毎日新聞社、1924(大正13)年]。「白葡萄」[春陽堂、1925(大正14)年]に収録。昔話「桃太郎」のパロディであるが、日本政府が中国を植民地化したことを訴える内容となっており、その政治性、時代性から初期プロレタリア小説と位置づける見方がある。(Amazonより)
【1925年】大導寺信輔の半生

点鬼簿
大正期に活躍した「新思潮派」の作家、芥川竜之介の短編小説。初出は「改造」[1926(大正15)年]。単行本未収録であり、「芥川龍之介全集」第13巻に収録された。全4節から構成され、狂人だった「僕」の母の話、姉の「初ちゃん」の話、父の話、妻と「点鬼簿」に加えた三人の墓参りをする話が描かれる。同時代評は賛否両論である。(Amazonより)
【1925年】点鬼簿

点鬼簿
大正期に活躍した「新思潮派」の作家、芥川竜之介の短編小説。初出は「改造」[1926(大正15)年]。単行本未収録であり、「芥川龍之介全集」第13巻に収録された。全4節から構成され、狂人だった「僕」の母の話、姉の「初ちゃん」の話、父の話、妻と「点鬼簿」に加えた三人の墓参りをする話が描かれる。同時代評は賛否両論である。(Amazonより)
【1927年】河童(まんが有り)

河童
大正期に活躍した「新思潮派」の作家、芥川竜之介の代表的な小説。初出は「改造」[1927(昭和2)年]。生前は単行本未収録であり、没後「芥川龍之介全集」第4巻、「大導寺信輔の半生」[岩波書店、1930(昭和5)年]などに収録。「新小説」[春陽堂書店、1922(大正11)年]掲載の「河童」とは別物。ある精神病患者が河童に会った話をする。(Amazonより)
まんがで読む

マンガで読む名作 地獄変・河童
時は平安時代。異常の天才絵師・良秀は、大殿様に頼まれた地獄の屏風絵が描けずに苦しんでいた。遂には、業火に焼かれ悶え苦しむ女の姿を、実際に見たいと望む良秀。そこで大殿様は…。芸術至上主義を凄絶に描いた『地獄変』と、人間社会を痛烈に批判した最晩年の代表作『河童』をあわせて漫画化。(「BOOK」データベースより)
【1927年】誘惑

蜃気楼
大正期に活躍した「新思潮派」の作家、芥川竜之介の短編小説。初出は「婦人公論」[中央公論社、1927(昭和2)年]。短編集「湖南の扇」[文藝春秋社出版部、1927(昭和2)年]に収録。副題に「続海のほとり」とあり、同単行本に「海のほとり」も収録されている。鵠沼に滞在していた「僕」が「K」と「O」と共に蜃気楼を見に行く話。「海のほとり」同様筋書のない話であり、堀達雄は「詩に近い」と評した。(Amazonより)
【1927年】蜃気楼

蜃気楼
大正期に活躍した「新思潮派」の作家、芥川竜之介の短編小説。初出は「婦人公論」[中央公論社、1927(昭和2)年]。短編集「湖南の扇」[文藝春秋社出版部、1927(昭和2)年]に収録。副題に「続海のほとり」とあり、同単行本に「海のほとり」も収録されている。鵠沼に滞在していた「僕」が「K」と「O」と共に蜃気楼を見に行く話。「海のほとり」同様筋書のない話であり、堀達雄は「詩に近い」と評した。(Amazonより)
【1927年】浅草公園

浅草公園 或シナリオ
大正期に活躍した「新思潮派」の作家、芥川竜之介の短編小説。初出は「文藝春秋」[1927(昭和2)年]。初刊は「湖南の扇」[文藝春秋社出版部、1927(昭和2)年]。副題は「―或るシナリオ―」。78の断章からなるシナリオ的小説で、浅草の仲店を舞台に少年がさまざまな露店を巡る。谷崎潤一郎との「筋のない小説」論争の時期に執筆されていることに注目できる。(Amazonより)
【1927年】文芸的な、余りに文芸的な

文芸的な、余りに文芸的な
大正期に活躍した「新思潮派」の作家、芥川竜之介の代表的な長編随筆評論。初出は「改造」[1927(昭和2)年]。随筆評論集「侏儒の言葉」[文藝評論社、1927(昭和2)年]に収録された。「新潮」合評会での谷崎との論争で、構造の美しさを訴える谷崎に反論し「詩的精神」を再び取り戻すことが重要だと述べる。この「詩的精神」をめぐって多くの論考を生むこととなった。(Amazonより)
【1927年】歯車

歯車
大正期に活躍した「新思潮派」の作家、芥川竜之介の代表的な小説。初出は「大調和」[春秋社、1927(昭和2)年]に「一 レエン・コート」の章が表題「歯車」として掲載、芥川の没後「文藝春秋」[文藝春秋社、同年]に全編掲載。「芥川竜之介集」[改造社、1928(昭和3)年]に収録。全6章で構成され、避暑地から都心に出かけた「僕」が次々にキーワードに襲われる強迫観念に囚われる。全体として奇妙な筋書きの話。(Amazonより)
【1927年】或阿呆の一生(まんが有り)

或阿呆の一生
大正期に活躍した「新思潮派」の作家、芥川竜之介の代表的な短編小説。初出は「改造」[1927(昭和2)年]。「芥川龍之介全集」第16巻に収録、遺稿。久米正雄に当てた前文が付いている。芥川自身の人生を題材にしているとされ、51に別れた章立ての48以降では自らの死を意識しており、晩年の思想が見て取れる。芥川の個人史研究としては、正確な記録とは言い難いと指摘されている。(Amazonより)
まんがで読む

或阿呆の一生 ─まんがで読破─
人生のはかなさを感じているひとりの青年。知識に富んだ彼は創作活動に精を出し、作家としての地位を確立していくが、神経質な性分と多忙な生活から自分を見失い、精神的にも肉体的にも抜け出すことの出来ない闇の中へと身をゆだねていく…。『或阿呆の一生』と『歯車』―芥川龍之介晩年の自伝的作品2編を漫画化。(「BOOK」データベースより)
【1927年】西方の人

西方の人
大正期に活躍した「新思潮派」の作家、芥川竜之介の後期の随想。初出は「改造」[1927(昭和2)年]。生前は単行本未収録であり、「芥川龍之介全集」第15巻に収録された。全37章で構成されており、「わたし」の語る「クリスト」の生涯を描いている。「続西方の人」が翌月掲載されているが、こちらは一貫した筋書きはない。(Amazonより)
【1927年】続西方の人

続西方の人
大正期に活躍した「新思潮派」の作家、芥川竜之介の随想。初出は「改造」[1927(昭和2)年]。生前は単行本未収録であり、「芥川龍之介全集」第15巻に収録された。全22章で構成されており、「西方の人」と同じく、「わたし」が「クリスト」について語る内容だが、前作と違い一貫した筋書きはなく聖書の章立てとも異なるため、独立した作品とする見方もある。(Amazonより)